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  不味い店: その1

日本国内は言うに及ばず、世界各地は勿論のこと、北極と南極を除く世界の果てまでも、「何処に美味しい店があるか」を話題にした、単行本の「グルメ紹介」、雑誌の「グルメ特集」、テレビの「グルメ・スペシャル」、さらに、インターネットのチャッティングを利用した「グルメおしゃべり」等々、「美味しい店の話」は世の中に満ち満ちている。

というのに、「何処に不味い店があるか」を取り上げた、類似の本・記事・番組・会話に出合うことは滅多に無い・・親しい人同士の間では話題になっているのかもしれないけど、公の場では殆ど皆無といっていいのではないだろうか?

 

「美味しい店」を探しあてて(実際には、スタッフが探しておくのだけど)、「店の自慢の料理」を試食をしてみると言う(番組用の特別に調理した料理が提供されるのが常だけど)、実にありきたりなテレビ番組では、美食家やタレントが最初の料理を口にした途端、「なんと美味しい!」と感嘆して見せるのが「世の慣わし」になっていて、その「一言」を聞いただけで、白けに白けてしまう・・そんなことは最初から分かっていてテレビを見ているのだから、白けてしまう僕自身にこそ問題がある、とは思うのだけど。

その店自慢の料理を口にした途端、「なんと不味い!」と驚愕してしまう光景を一度でよいから見てみたいものである・・もちろん、その場面はカットされるであろうし、素直な感想を口にした美食家やタレントは、番組から降ろされてしまうのがオチだろうけど(下手をすると、すべてのマスメディアから追い出されてしまうかもしれない。

日本の、というより、世界の、「醗酵学」の大家である、小泉武夫さんの「不味い!」という本が「不味い店」を取り上げていて、なかなか興味深いが、紳士である小泉さんは、「不味い店」の具体的な名前を明かすような、失礼なことは当然していない。

「情報」から得た「頭の知識」ではなく、僕自身の「実体験」で打ちのめされた「舌の恐怖」から、「不味い店」の話をしてみたい。

僕が体験した「不味い店」を挙げろと言われれば咄嗟に次の「ワースト・スリー」の話をすることが出来る・・。

上野公園の中の茶屋で食べた「ラーメン」

随分以前に、僕のパートナーと一緒に食べたのだけど、「不気味」としか言いようのない「味」(それを味と呼べるとして)で、どんなに不味いインスタント・ラーメンよりも格段(想像を絶するほど)に不味く、一口食べただけで、それ以上食べ続けることは、到底不可能だった。

「不味いラーメン」を作るために日夜研鑽しているのではないだろうか、と声を潜めながらパートナーに話した覚えがある・・一寸油断すると、たちどころに美味しく(つまり食べられるように)なってしまうかもしれないからである。

この「事件」に遭遇してからは、上野公園内では一切食べ物を口にしないことにしている・・持ち込んだ食べ物は別にして。

続きは「不味い店:その2」で・・添付した写真は、「激うま・ラーメン」というサイトで紹介されている「美味しいラーメン」である(実際に食べたわけではないことを断っておく)。

(2006/4/8)
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