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  夜は、なぜ暗いのか? その3

ツタンカーメンで超有名な、カイロの「エジプト博物館」は1902年にオープンした由緒ある博物館で、世界一のエジプト学の展示物を誇っているが、開館以来加速度的に増えてきた収蔵品のために館内は手狭となり、きちんとした展示が難しくなってきているだけでなく、博物館にとって大切な機能である、保存や修復や研究といった活動もままならなくなってきている。

そのため、エジプト政府は、ピラミッドやスフィンクスで観光名所となっているギザ地区に「大エジプト博物館」を建設することを決定し、1994年からプランを作成し始め、世界各地から選ばれた精鋭達が構成するプロジェクトチームが2010年の開館を目指して、精力的な活動を続けている・・完成すれば、ロンドンの大英博物館、パリのルーブル美術館、ニューヨークのメトロポリタン博物館をも凌ぐ、世界第一級の規模と内容を誇る博物館となる。

 

ヨルダンの国立博物館の展示計画に携わっている縁で、急遽、このプロジェクトにも参加することが決まり、今回は半年弱の短期参加ではあるが、その準備が慌しくてブログを書いている余裕が全く無くなってしまった・・このブログもカイロで書いている。

ということで、本来なら「本物と本当 その2」を書かなければいけないのだけど、少しだけ気分を変えて、「夜は、なぜ暗いのか?」の続編を書かさせて頂く。

ちょっと堅い話になるけど、広大無辺かつ悠久の宇宙にフィーリングを遊ばせてみながら、話に耳を傾けてみてください;

現在の宇宙論では、全宇宙スケールで見ると、「星の数は一定している」ということになっている・・全宇宙で見ると毎秒毎秒、星々が消滅し誕生しているのだけど、トータルにならしてみると、全体としての数は変わっていない、ということになっている・・何故?と、僕に聞かれても困る。

また、全宇宙スケールで見ると、「星の分布も偏りはない」ということになっている・・僕たちの太陽系が属している銀河系のような星雲や、星雲のグループもあり、それぞれを観察すると星がすごく密集している空間と、全く存在していない空間とがあるのだけど、トータルにならしてみると、均一に分布している、ということになっている・・何故?と思われる方は、宇宙論の入門書でも読んでみてください。

それと、これが「夜は、なぜ暗いのか?」という問いに対する鍵の一つなのだけど、全宇宙には、ほぼ「無限」といってもいい程の星が存在している、ということになっている・・宇宙の話は、こうでも言わないと、ニッチもサッチも行かないところがあるので、「ふーん、宇宙って行ったことが無いけど、そんな所なんだ…」とでも思ってください・・地球も宇宙の一部なんですけどね。

光の明るさは距離の二乗に反比例するので、太陽が出ている昼間が明るく、僕たちの周りに陰影を作り出すのは「感覚的」に分るとしても、夜が真っ暗になるのは「理論的」には説明が出来ない。

つまり、太陽が地球にとってどんなに偉大でも、全宇宙にあまねく存在する「無限」の星の光を寄せ集めると、太陽と同じ明るさになってしまう・・というのが、「無限」の謎の秘密で、「有限」の世界に生きている僕たちにはぴったり来ない気分だと思う。

では、次をお楽しみに・・今度こそ、例の「正解とされた答え」を披露する(カイロからか東京からか、はたまたアンマンからか・・インシャッラー)。

(2005/9/18)
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