そのことにもっとも過敏に反応しているのが、アラブ社会なのである。
以前の「ブログ」でも書いたが、アラブ圏なら何処でも通用する、アフリカの西端から東はイラクまで、「現代標準アラビア語」は、約1400年も前に最後の正当な預言者とされるムハンマッドが絶対なる神(アッラー)から啓示を受けた言葉とほぼ変わらないし、アラブは、それからの逸脱が許されない社会なのである。
超越的な宗教と世俗的な社会が、「コーラン(クルアーン)」の言葉で密接に結び合わされているコミュニティなのである・・ムハンマッドが商人の出身であることにも象徴されるように、一方で、アラブ社会はかなり純正のアソシエーションでもある。
かつての、インターネットが普及する以前のテロ活動は、政治や経済の世俗的問題にその主要な動機や原因を見出すことができたが(個人的な復讐のためのテロは別にして)、過日のニューヨークや先日のロンドン、さらに毎日のように頻発するバグダッドなどでの、今日のテロ活動は、以前のような世俗的視点からだけでは、その根源が見えてこない。
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