マンハッタン全体をすっぽりと覆うこともできるという真ん丸い「フラー・ドーム」で有名なバックミンスター・フラーが、愛する娘のために「テトラ・スクロール」という童話を書いている。
バックミンスター・フラーはアメリカ人の間では「バッキー」という愛称で呼ばれる一方、彼の多岐にわたる天才的なひらめきや発明品を賞賛して「アメリカのレオナルド・ダ・ヴィンチ」とも評されている。
まあ、そのバッキーが書いた童話だから簡単な「お話」で終わるはずがなく、素粒子論から宇宙論まで、得意の「フラー・モデル」を駆使しながら融通無碍にフラー・ワールドを紐解いてみせてくれている。
この童話を理解することができた(と思うけど)愛する娘(年齢は一桁だったと記憶しているが)も只者ではないことは確かだ。
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